『図書館戦争』 浜名孝行監督

図書館戦争 第一巻 [DVD]
この作品って見る人を少し選ぶような…。原作未読なので、いろいろ分からないところもあるんですが、やはり大前提としてのこの舞台設定ですよね。

2019年(正化31年)。公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる『メディア良化法』の成立から30年が経ち、メディア良化委員会と図書隊が抗争を繰り広げる日本。

このメディア良化委員会というのが、かなり強い権力を持っていて、言論統制を行えるほどの権限を持っていて実行しています。しかし、図書館に関しては図書館法により検閲の例外的存在になっているようで対立関係にあります。検閲に関しては武力行使さえ行われる、そして図書館もそれに対し、武装し自衛能力を持つようになっているなんとも信じがたい世界です。ただwikiを読む限りだと、、「図書館の自由に関する宣言(図書館の自由に関する宣言 - Wikipedia)が一番ありえない状況で適用されたらどうなるか」というのが根本にこのお話が作られているみたいなので、ここを否定してしまうとこの作品は全く評価できません。

最後まで観ていると良化委員会の面々もその思想面での支持者ではなく単なる仕事としてや利害関係によって行っている者が多いことが分かり、少しは最初に感じた不満もなくなりはしました。ただ王子様への憧れが動機になっているのは分かるけど、その辺の話は微妙でした。ただ最後の主人公に対する全国の本好きの人からの声援にはちょっと感動してしまった、自分でもおいおいって思いつつもね(笑)