『マルドゥック・スクランブル 圧縮』 工藤進監督

 マルドゥック市で生きる未成年娼婦、ルーン=バロット。働いていた店が摘発され、行き場を失った彼女は、カジノ経営をする資産家、シェルに拾われる。しかしその後シェルの非情な計画によって、彼女は車ごと爆破されてしまう。業火の中から辛うじて助け出されたバロット。彼女は、マルドゥック市の事件担当官ドクターとウフコックによって、特殊な強化繊維で再構成された人工皮膚を移植され一命を取り留める。これにより特別な能力も手に入れたバロットは、シェルの犯罪を追っていたドクターとウフコックの捜査に協力していくのだが…。
allcinemaより

久々に映画を見た。この映画にはまるで関係のないことだけど、予告編がなかったのが少し残念。やっぱ映画は予告編も含めて映画というひとつのパッケージだと思った。よくも悪くも映画の予告編って面白いからね。


この手のジャンルの作品に飢えていたこともあってそれなりに楽しみにして観に行ったけど、期待以上でした。
サイバーパンクものってことでやっぱり攻殻機動隊を少し意識してしまう作品。冒頭の夜のアジアの街中って感じはまさにイノセンスそのもの。

しかし出てくる敵キャラクターがどいつもこいつも変なやつで困る。PG12なのもしかたない。若本さんがあんなキャラで出てくるなんて予想外だよ。シリアスな作品なのに笑ってしまうじゃないか。

バロットが新たに得た肉体によって、初めて弱者から、力ある強者になったとき殺戮者になってしまうシーンはすごく良かった。ここから「得た能力」をどう使うか?という感じに次回作以降は進むんでしょう。ウフコックが好きなんだけど、声が…ね(笑) 最初は声も含めて好きだったんだけど、若干地のテンションの話し方になると少し好きじゃないなー。

ウフコックとバロットの関係がちょうど分かったシーンでそろそろ終わりかなって思ったら以外に終わらず、エンドはまさかのコードギアス一期のエンド(笑) とはいっても65分という短い尺も気にならないくらいの密度の映画だった。圧縮というタイトルがそういった意図かはともかく(笑)。どーせなら全部映画で先に観てから原作に手を出したいなーと思うんだけど、次回作はあるのか…。上映館数が少なすぎる。制作中止となったOVAのようにはならないといいけど。全三部作って信じてるからね!