『009 RE:CYBORG 』 神山健治監督
- 作者: 石森プロ,プロダクションI.G,ニュータイプ編集部
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- 発売日: 2012/11/10
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今回、CGでセルアニメーションと同等の表現を行おうという試み自体はある程度成功していると思います。もともと、アニメの絵っていうのは誇張が含まれていたりします。つまり三次元的に考えると、おかしな描かれ方をしていたりするので、3DCGモデルで再現しようとすると、必ず違和感が生まれる。それをどう克服するか、という問題でしたが、ニコ生で神山健治監督や、その他のスタッフの話を聞く限り、一部シーンでははやり、サイズなどを弄ったりして表現をセルアニメらしく変えているみたいですね。各キャラクターの3DCGモデル自体は結構完成度が高くてそれだけで結構満足できてしまうものだったりするんですが、それでも完璧とまではいかないのでCGぽっさを感じてしまうシーンは多々ありました。グレート・ブリテンさんの顔はどうも質感が微妙というか歳の割にどうしても若く見えてしまう雰囲気だったのでその辺が気になりました。
舞台が9.11後の世界、全世界で同時多発テロが発生する。世界が不安定化していく流れに、ギルモア博士率いるゼロゼロナンバーサイボーグがこの危機に立ち向かうというストーリー。フランソワとジョーのイチャイチャシーンとかわりと良かった笑。ただ、過去のシリーズを知らない分、ちょっとついていけない分も多少はありました。
今回の敵は「神」とすれば良いのか、ちょっとストーリー的にも大分説明されないことなので、少し悩ましいんですが、神の声を聞いたという人たちが「人類をやり直す」ために世界を混沌へと向かわせる。神とは、ハインリヒの説明した言葉を借りるならば、人の脳に内在する意識そのもの。世の中には敵というのはいろいろ存在しますが、そのたくさんの敵と戦ってきた流れで、最後に登場するラスボスですよね、神様というのは。少し知っている009の知識でも天使編があるらしいので、やはり最後の敵と言えば…ってなります。ちょうど現代を舞台にしているので、明確な敵が存在しない世界という意味でもこの神様の存在は重要です。もっともこの辺については結構曖昧な感じでボカしている。結果的には最後のシーン、グレンラガンのアンチスパイラルさんの時と同様にジョーの答えは「人間の可能性を信じてくれ」っていう、まぁこれしかないよねっていう答えをして幕を閉じました。
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でも、でもだよ、その後の展開でジョーが助かる理由や、行方不明になったメンバーが何事も無かったかのように登場することなどは、あまりにも説明不足。ここまで誤魔化されると、続編で、あの女の子の神様(?)と対峙するなり、なんなりする話をやってくれなければ、納得できない。だいたい、あの天使の化石を出すのにもかかわらず、神を内在神にするというのも意味が分からない。あの天使とは何だったのかがすごく気になるのに何も解決しないので、ちょっと…。
そして009を見るといかにアベンジャーズが各メンバーの活躍に気を使って作られていたかが分かります。あそこまでする必要もないけど、まともに活躍することのないメンバーすらいるからね笑。
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