『ごっこ』 小路啓之

ごっこ 3 (ジャンプコミックス デラックス)

ごっこ 3 (ジャンプコミックス デラックス)

決して万人に勧められるような内容ではないけど、個人的にはかなりのお気に入り作品です。最後のBB弾の件でぼろ泣きでした笑。

誘拐した女子を30のひきこもり独身男が育てるっていう、人によってはその時点でアウトみたいな話ですが、それ以外にもキツイ設定や、アレな話が多いのですが、でも別に描かれているのはそんな変な話ではない…と思う。

まして、たった3巻しかないのに、結構いろいろ詰め込まれている。いろんな「ごっこ」について。そして、ここまできちんと愛の物語をやるなんてさすがです。やっぱり究極の愛ってやっぱり家族なんだよね。別に本当の親子でなかったとしても、どんなことがあっても変わらない関係性であればそれは家族なんだと思う。もっとも、独身男が女の子を育てる話って割とこういう結末にはなりやすいけど、それってどうなの?って視点がどうしても出てくる。本当に親の視点であれば、うさぎドロップの大吉のように「それは俺にとっていちばん残酷なことだ」となるのが普通。

うさぎドロップ 1巻 (FEEL COMICS)

うさぎドロップ 1巻 (FEEL COMICS)

そういう意味では、来世であいましょうも、また重い愛について語る作者だったなぁ。もっともこっちはそこまでの積み上げを感じなかったので、ちょっとパンチが弱かったかな。といってもこっちの方は設定が設定なのでこれに勝てる話はそんなにないよと言われりゃそうなんですけどね笑。

来世であいましょう (4) (バーズコミックス)

来世であいましょう (4) (バーズコミックス)


この作者の一人称の語りがとっても好きです。


すごくアクの強い作品だなーとは思うけど、読んだ二作目のうち両方ともストレートに愛の話やってたりするから面白いよね。そして登場する女の子のみんな可愛いから、困る笑。マチなんてさー30歳であの可愛さですよ、どうすればいいんだよ、もう…。