すごく面白い解説

旧teruyastarはかく語りき: ハリウッド脚本術がクソシナリオを量産してる件
「ハリウッドは脚本術が確立されているのに、なぜ全体の質が決して高くはないのか?」という率直な疑問に基本的なハリウッド映画の作りから、日本的コンテンツの特徴やそれをどう展開していくべきかまで触れられていて非常に面白いです。


押井守は、映像もテキストもハイコンテクスト、だからまずいのだ。


ハリウッドで分けわからないシナリオが通じるか?
というのは、映像のインパクトさえ抑えてたら全く問題ない。
良い例が「マトリックス」だ。

あれのテキストはかなりハイコンテクストかつ、2部、3部になると
日本のオタクでもついていけなくなるほどだが、
映像が徹底的にローコンテクストになってて、
観てるだけでヒャッハーできる。




マトリックスぐらい極端に映像のローコンテクストと、
テキストのハイコンテクストを切り離す必要がある。

旧teruyastarはかく語りき: ハリウッド脚本術がクソシナリオを量産してる件


基本的にはローコンテキストとハイコンテキストでは後者の方がより面白いよね?っという視点から、映像はローコンテキストでテキストはハイコンテキストを目指すのがベストという結論になっています。

■ハイコンテキストな部分は重要
ちょうどドワンゴの川上さんの本で、何が一番面白いコンテンツなんだろうと考えた時の結論として、「わかりそうで、わからないもの」にこそ人間が一番惹きつけられると定義していた話にも通じることで商業的にもハイコンテキストなのは絶対必要な部分なんですよね。

やっぱり、より深い部分での共感といったものがないと好きにはなれません。しかし、分かりにくすぎるとまた問題なわけで。そうすると、必然的に映像はローコンテキストで、テキストはハイコンテキストを目指すのが非常にバランスがいいってことになります。
ルールを変える思考法 (角川EPUB選書)


他にもいろんな作品で解説がされているんですが、なるほどなーっと思うところが多くて面白かった。国内でなぜ売れるかは比較的推測がしやすいけれど、世界で考えた時にはその作品の性質をよく考えなかればならないなーと。