『チルドレン』 伊坂幸太郎

チルドレン (講談社文庫)

チルドレン (講談社文庫)

たまには人に本を借りて読むのも悪くないですね。いつも自分の趣味ばかりで読んでいると、ジャンルがかなり偏ってしまってよくない。意外に気に入ってしまった作品です。


普通のお話で、陣内という主人公がどんな人間であるのかがいろんな時を通して語られる短編集です。どれもそれなりに独立しているので、短編集とも読めますが、著者の書いている通り、一つの長編でもあります。それぞれがちょっとしたミステリーになっていて、ミステリーはそんなに好きではない私でも結構楽しめました。永瀬とかの盲目のキャラクターなども少し新鮮でした。盲導犬に嫉妬する優子もいい(笑) 人間の三角関係なんかよりも全然面白いです。永瀬と優子とベスの話がもっと読みたいなーと思った。